簿記2級無料講座 手形の更改
続いて見ていく内容は、手形取引になっていきます。3級でもありましたように、約束手形、為替手形。これについては2級でも当たり前のように出題されます。今から見ていく内容はそれにプラスアルファで追加される項目となります。なので手形が少し苦手だなという方は、もう一度3級の内容を復習しておいて下さい。その上で2級の範囲が追加されていく。その追加部分をこれから見ていく事になります。
それでは手形の更改という内容を見ていきますが、まず3級の復習も兼ねてA社とB社のやりとり確認してみましょう。A社は商品100,000円を仕入れた。100,000円で仕入れた商品代金を約束手形でB社に渡しました。A社とB社それぞれ仕訳はどうなるのか。こちらは問題ないと思います。ここまでは3級でもやってきた内容ですが、ここからが本題です。手形の更改っていうのは一体何なのかという事を簡単に説明しておくと、手形には満期日というものがありました。これはいついつまでに代金の支払いをしますよと、例えば6月30日という期限があれば、その6月30日になれば代金の支払いを間違いなくしますよと。ただ会社によっては、やはり資金繰りの関係で、その6月30日に代金払えない。そうなってしまうと、手形は不渡りになってしまい、最悪のケースとしては銀行との取引が出来なくなってしまいます。
それではまずいという事で、じゃあどうするのか。こんな感じで手形と手形を交換します。先程見たこの手形ですね。この手形を一旦B社から回収します。これは旧手形という事で先程の取引で使ったこの約束手形をB社から回収します。例えばこれが満期日6月30日の手形だったと。けれども6月30日ではちょっと厳しいから一旦回収して、延長させてもらうねという事で8月31日の、満期日が8月31日の約束手形を新しく振り出す。これが手形の更改と言います。要は満期日が来てしまうと、お金を払わなければいけないので、その古い手形を回収して満期日を延長させるという事をします。
ただ、やはり延長するという事で、その分利息が発生します。例えば額面100,000円に対して利息が5,000円発生するとします。2ヶ月延長させて5,000円の利息が発生するとしたならば、A社、B社それぞれどのような仕訳になっていくのか。まずA社側。A社側ではこの支払手形を回収して、また新しい支払手形を渡す。なので借方、支払手形の回収、これは古い手形100,000円分。そして新しい手形を振り出します。これは額面プラス利息105,000円。となるとこの5,000円については利息となりますので、支払利息。ただ勘定科目として、支払利息以外にもこんな科目を使う事もあります。手形償還損。支払利息の代わりに手形償還損という科目を使うケースもありますので、これもぜひ覚えておいて下さい。
ではB社。B社については受取手形を一旦A社に渡します。なので貸方、受取手形100,000円。借方、新しい手形を貰うので、同じように受取手形105,000円となります。5,000円については利息となりますので受取利息。この受取利息勘定も先程の手形償還損と同じように手形償還益とする事もあります。これについては勘定科目の指示がありますので、それを必ずチェックした上で使うようにして下さい。ポイントとしては新しい手形は利息を含めた金額になるという所をぜひ確認しておいて下さい。
それでは手形の不渡りを確認していきます。
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