簿記2級無料講座 棚卸減耗費の計算
棚卸減耗費の計算となります。商業簿記を学習を先にされた方は棚卸減耗費って一体何なのかというのは分かると思いますが、もし工業簿記を先に学習されたという方は、ここで内容を掴んでいただければと思います。まず、いくら材料が残っているのかという計算をしていく上で帳簿棚卸高と実地棚卸高。この2つが出てきます。どういう事かというと、この帳簿棚卸高というのは、あくまでも帳簿上の残りを指していきます。帳簿上の残り。で、実地棚卸高っていうのは実際の残り。倉庫などを見に行ってですね、どれだけ残っているかっていうのを確認する。通常はここイコールなんですが、例えば盗まれてしまったとかですね、社員の誰かが勝手に持ち出しをしてしまってたとか、液体なんかであれば自然に蒸発してしまって無くなる。そういった事っていうのがあります。帳簿上は50個あったんだけれども、けれども実際倉庫に行って調べてみると、理由は分からないけれども45個になってしまってた。そうなってくると金額が不一致、合っていないという現象が生じます。マイナス5個ズレてるよねと。このズレた5個分を経費、費用として記録しておこうというのが棚卸減耗費になります。無くなってしまったものは仕方ありませんので経費として、費用としてちゃんと記録しておこうと。
では具体的な計算と仕訳の確認です。材料の月末帳簿数量は30枚、実地棚卸数量は24枚であったと。そして単価は1枚あたり400円でした。ではこの材料勘定見てもらいたいんですが、月初、当月、消費、月末。この月末というのはあくまでもこれ帳簿の話です。帳簿。で、帳簿の記録上は30枚あるはずだよと。ただ実際調べてみると24枚しかないよ。じゃあ6枚数足りないねと。6枚無くなってしまったんであれば、これを棚卸減耗費として記録しておかなければいけません。材料が無くなっているわけですから右側の貸方は材料、6枚×400円、2,400円が無くなっています。そして借方、こちらについては製造間接費として2,400円記録してあげて下さい。棚卸減耗費という費用で書いても別に問題はありませんが、ただ最終的にはこれ直接材料費ではありませんので、間接経費として記録がされ、製造間接費に移されます。よって直接製造間接費として書いてあげて結構だと。ただ問題によっては、いったん先ほども言ったように製造間接費ではなく、棚卸減耗費という経費で記録を行ない、経費から製造間接費へ移す、間接経費として棚卸減耗費を記録し、それを間接経費から製造間接費へ移す。こういった事も仕訳として要求されるケースがありますのでぜひ注意をしておいて下さい。ここまでが材料の基本的な流れ、計算となっていきます。ただ、この計算、振り返ってもらいたいんですが、非常に手間がかかりますよね。で、工業簿記というのは、経営者はどれだけコストがかかったのかというのを早く知りたい、どうにかして早く計算をして、利益もどれだけ儲かってるかってのを早く知りたい。そういった時に出来る限り早目早目に計算をしておきたいといった時にある方法を使います。
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