簿記2級無料講座 損失の処理
それでは続いて見ていきますが、続いての内容は損失の処理というところになってきます。先ほどまでは毎年利益が出て、その利益を配当に回したり、処分をしたりという事でしたが、必ずしも毎年利益が出るかというとそんな事は無いですよね。逆に損失、マイナスが出た場合にはどうしていくのか、それについて確認をしていきましょう。例えば1年目、利益が1,000,000円出ましたと。そして2年目、マイナス800,000。こうなった場合1年目はちゃんと儲けが出たけれども、2年目はマイナス800,000という事で大損失が出てしまった。こうなってしまうとどうすればいいのか。この損失について何とか穴埋めをしないといけない。利益という山が出来たとしたら、損失は逆に大きな落とし穴が出来たと、そのようなイメージですね。で、落とし穴をほったらかしにすると、これはまずい事になりますので、儲けた利益、山から利益を切り崩して損失の穴埋めをしていく。損失の填補と言っていきます。損失填補という事で、大きな穴が出来た所に利益を崩して穴埋めをしていく。これが損失の処理と言われるものです。
では具体的にどのような流れになっていくのか確認をしておきましょう。例題を見ていきますが、当期の決算において当期純損失が500,000円と算定された。つまりこういう事です。費用の方が多く、収益が少ない。500,000円のマイナス。そうなった時にはこの500,000円、やはり繰越利益剰余金に振替えるというのは同じです。ただ、繰越利益剰余金のマイナスとして損益500,000というものが振替えられていきます。という事で仕訳。決算においてこの損失500,000円を振替えるという事は借方、繰越利益剰余金、借方、繰越利益剰余金のマイナスです。500,000。そして貸方は損益500,000。利益が出た時とは反対の仕訳になってきます。
そしてこのように大きな穴が出来てしまった場合には損失の処理というものを行なっていく。これが続いての例題になりますが、株主総会において任意積立金300,000円を取崩し、これを損失に填補した。つまり穴埋めをしたという事ですね。この場合、任意積立金が減少し、繰越利益剰余金が増えるという事になっていきます。よって借方、任意積立金300,000、貸方、繰越利益剰余金300,000。以上が損失の処理になっていきます。利益の配当、処分よりは内容としては非常に簡単ですけれども、仕訳自体が逆になってしまうという人が多いのでその点だけ注意をして下さい。
では続いて新しい項目を見ていきたいと思います。
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